AnazaoHealth Corporationのアウトソーシング施設に対して行われたFDAによる査察(2024年9月9日から9月23日までの期間で実施)の報告書(Form FDA 483)から明らかになった主な観察事項を紹介いたします。
観察事項1:試験結果と品質管理の問題点
査察官は、同社の試験室が実施した試験において、いくつかの品質管理上の不備を確認しました。具体的には、以下の2点が指摘されています。
- リボフラビンの試験に関する不備:
2024年4月12日に、管理試験室が人用無菌医薬品「PlenishIV Nutrient Cocktail」ロットのリボフラビンの効力を測定した際、標準クロマトグラムと異なるピークが観察され、結果として規格を大幅に上回る130.2%という結果が報告されました。本来、このような異常値については十分な原因究明が必要とされますが、同社は既存の標準を新たな「標準」として差し替え、再試験を行った上で規格内の結果をもって出荷を承認しました。 - ピリドキシンHClの試験に関する不備:
同様に、2024年4月18日には、別の医薬品ロット3件においてピリドキシンHClが規格値を下回る結果が得られました。試験室は暫定的にサンプル調製の不備を原因と判断しましたが、十分な科学的根拠に基づいた調査が行われなかったことが問題視されています。結果として、新たに調製したサンプルによる再試験結果に依存し、元の結果を無効とする判断がなされました。
観察事項2:容器閉鎖システムの不備
Form483によると、同社が使用しているガラス製インサート付きの容器閉鎖システムは、出荷や保管時に外部要因から十分な保護がされていないとされます。特に、2022年10月31日から2024年6月19日にかけて、ガラス片が混入したという苦情が8件寄せられており、破損したバイアルのインサートが原因と考えられています。
観察事項3:ラベル表示の不備
同社の製品ラベルには必須情報が欠落していました。具体的には、医薬品容器に、FDAの副作用報告に関する情報(ウェブサイト「www.fda.gov/medwatch」と電話番号「1-800-FDA-1088」)が記載されていませんでした。。
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